既存SC前年同月比売上高伸長率 :+3.7%
季節イベントに合わせた販促施策や休日日数が多かったことで前年超え
全体概況
- 5月度の既存SC売上高の前年同月比伸長率は、総合で+3.7%となった。
- ゴールデンウィークや母の日などの季節イベントに合わせた館の販促施策の実施、前年同月に比べて休日日数が1日多かったことで前年を上回った。
- 立地別にみると、中心地域は総合で前年同月比伸長率+3.1%、周辺地域は同+4.0%となった。中心地域のキーテナントはインバウンド客などの来館により好調だった前年の反動で大幅減となった(▲8.5%)。周辺地域は館の集客イベントやテナント入れ替えの効果があったSCが好調だった。
- 業種別にみると、「ファッション」は天候が安定せず日毎の寒暖差が激しかったことで商品展開に苦戦したとの声が聞かれた。「雑貨、その他物販」はキャラクター雑貨や化粧品が好調だった。「飲食」はゴールデンウィークや週末の外出需要により旅行客や帰省客、家族連れなどの利用が多かった。
[立地別]
- 中心地域・大都市は総合で前年同月比伸長率+2.2%となった。駅ビルや地下街、繁華街のSCがとくに好調だった。百貨店がキーテナントのSCでは、前年同月は円安の影響でインバウンド客による高単価商材の高稼働がみられたが当月はその購買が落ち着き、キーテナントの前年同月比伸長率は▲10.3%となった。
- 中心地域・中都市は総合で前年同月比伸長率+4.9%となった。館の集客イベントが売上げにつながったSCのほか、旅行客や帰省客の来館が多かった駅ビルがとくに好調だった。
- 周辺地域は総合で前年同月比伸長率+4.0%となった。館の集客イベントやテナント入れ替えの効果があったSCが好調だった。インバウンド客の来館があったSCも売上げを伸ばした。
[地域別]
- 北海道と東北は総合で前年同月比伸長率+4.0%となった。ゴールデンウィーク中の旅行客、帰省客の来館により飲食が売上げを牽引した。
- 関東は総合で前年同月比伸長率+3.4%、中部は同+4.3%、近畿は同+2.7%となった。ゴールデンウィークや母の日、館の周年祭などイベントが多く、それに合わせたポイントアップなどの販促施策を行ったSCがとくに好調だった。
- 四国は総合で前年同月比伸長率+5.8%となった。前年同月に比べて休日日数が1日多かったことが売上げ増につながった。また、前年同月には行われなかった館内外のイベント開催やインバウンド客の来館が売上げにつながったというSCもみられた。
- 九州・沖縄は総合で前年同月比伸長率+7.6%となり、他地域と比較して最も伸長率が高かった。インバウンド客の来館があったSCを中心に、飲食が売上げを牽引した。
[業種別]
- 「ファッション」は、日毎の寒暖差が大きかったため、月前半は温度調節ができる羽織り物などが稼働した。月後半から気温が上がった地域では夏物商材も動き始めたが、天候が安定しなかったことにより商品展開が難しかったとの声も聞かれた。
- 「雑貨、その他物販」は、キャラクター雑貨や化粧品が好調だった。季節商材として紫外線対策アイテムや冷感アイテム、レイングッズも稼働したほか、母の日ギフト向け商材も好調だった。
- 「飲食」は、ゴールデンウィークや週末の外出需要により旅行客や帰省客、家族連れなどの利用が多かった。また、館周辺でのイベント参加客やインバウンド客の利用が売上げを後押しした。