お知らせ

2020年 年頭所感

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 昨年は、令和の時代が幕を開け祝賀ムードが高まりました。また、「ラグビーワールドカップ2019日本大会」が日本中で大きな盛り上がりを見せ、今年開催される「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」への期待も高まりつつあります。こうした明るい話題の一方、地震や台風による大雨、河川の氾濫など大きな災害も相次ぎました。自然災害の脅威を目の当たりにするとともに、その対策の重要性を再認識する一年でもありました。
 ショッピングセンター(以下、SC)は、今から約50年前(1969年)、日本を代表する本格的郊外型SCである玉川高島屋 S ・ Cが産声をあげました。その後SC は消費者のライフスタイル変化、モータリゼーション、大店立地法をはじめとする法改正など、時代の変化に柔軟に対応し、現在ではSC総数3,200、総売上高 で32 兆円を超え、大きく成長を遂げることができました。
 しかし近年、少子高齢化によるマーケット変化、深刻化する人手不足、社会・経済のグローバル化、自然災害の脅威の拡大など、SCを取り巻く環境は大きく変化しています。特にICT技術の進展とそれに伴う消費者のライフスタイルの変化は著しく、個人間取引やリサイクル市場の拡大、サブスクリプションのように物を所有しない消費形態の一般化、スマートフォンを基点にリアルとeコマースを自由に行き来するシームレスな消費スタイルなど、SC業界はこれまでに経験したことの無い大きな潮流変化に直面しているといえるでしょう。
 このようななか、今後もSCが発展して行くためには何をすべきでしょうか。1つは、潮流変化への機敏な対応です。ICT技術などを活用した生産性向上や、消費者のライフスタイル変化に応じた新たなサービスの提供など、業界として正面から取り組んでいかなくてはなりません。
 そしてもう1つは、あらためて“地域に目を向ける”ことです。これまでSCは、地域に根ざし、地域に必要な商品やサービスを提供し、地域の支持を得ることで発展してきました。時代が変わってもその本質は変わりません。地域に必要な商品やサービスを時代に合わせたスタイルで提供するとともに、地域の課題解決に貢献することが、今後もSCが発展を続けるうえで最も大切なのではないでしょうか。
 SCだからこそ地域に貢献できることは数多くあります。商品やサービスの提供を通して豊かな生活を実現することはもちろん、大規模災害発生時の「災害対応拠点」機能、地域産業発展のための情報発信や販売、地域コミュニティに対する種々の活動の場の提供、SDGsの視点を取り入れた環境・社会問題への取り組みなど多岐にわたります。当協会としても、地域との共存共栄に資する各種情報を会員の皆様に積極的に提供するとともに、行政施策に対しても必要な意見具申等を行っていきます。
 このほか、インバウンド需要は毎年増加を続けており、今年までに訪日外国人旅行者数を4,000万人とすることが目標に掲げられています。SC業界としてもショッピングツーリズムを支援するとともに、インバウンド客が安全で快適に買い物を楽しんでいただける環境づくりに努めていきます。
 また、テナント従業員の人手不足対策については、「ショッピングセンターにおけるES宣言・行動指針」に沿って今年も各般の施策を講じていきます。テナント従業員の業務負担軽減と生産性の向上を通じ、ES(従業員満足)の向上に努めなくてはなりません。
 以上、年頭にあたり所感の一端を申しあげました。2023年には協会も50周年を迎えます。それに向け、今年から業界発展を期した取り組みにも着手する考えです。新年が新たな時代への飛躍に向けて実り多い1年となりますよう心よりお祈り申し上げるとともに、本年も協会活動への格別のご理解、ご協力をお願いいたしまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

 

一般社団法人日本ショッピングセンター協会 会長 清野 智
(東日本旅客鉄道株式会社 顧問)

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