プレスリリース

2007年12月20日

2008年年頭所感

謹んで新年のお慶びを申し上げます。

さて、昨年の我が国経済は、米国のサブプライムローンに端を発する金融不安や原油など資源価格の高騰、そして昨年6月の改正建築基準法の施行に伴う混乱等により先行きに不安要素を抱えているものの、新興国や資源国向けを中心に輸出が好調なこともあり、総じて見ると企業の業績は順調に伸び、息の長い成長を持続したと言えます。一方、小売・流通業界を取り巻く環境は、個人消費関連指数が弱含みで推移するなど、厳しい状況が続きましたが、こうした中においても当SC業界は、昨年新たに89SCがオープンし、売上も既存SCベースにおいて前年同水準を維持することが出来、全体として健闘を継続する中での新年の門出であると言えます。

SC業界においては、外資も含めた様々な業界からの新しいプレーヤーの参入や競合激化に対応する為の合併による強い体制作り等グローバル化の動きも進展しております。また、昨年11月にまちづくり3法の1つである改正都市計画法が全面施行され、郊外における床面積10,000m2超のSC開発は大きな規制を受けることになりました。そのためディベロッパーによっては事業戦略を見直し、郊外から中心部に出店戦略を転換する、若しくは、アジアを中心とした海外に立地を求めるところも出てきています。

こうした変革期において、ショッピングセンター(SC)が持続的に安定成長するためには、様々なステークホルダーに信頼され、SCが地域社会の一員としていかに貢献できるかという点に軸を置いて取り組むことが、極めて大切であると考えます。

今年は第1に、注目すべきは地球温暖化問題です。今年は京都議定書にもとづいて、温暖化ガスを1990年比で6%削減しなければならない実行期間がスタート致します。世界気象機関では二酸化炭素(CO2)などの温暖化ガスの平均濃度が、2006年に過去最高水準に達したと発表しています。SC業界においても地球温暖化対策は、重要な課題であり、昨年、「SC業界における地球温暖化対策(CO2削減)自主行動計画」の作成に向けて「地球温暖化対策ワーキンググループ」を設置し、検討を開始しております。また、生活インフラ施設となっているSCは、生活者へ温暖化に関する情報提供だけでなく、環境に配慮したライフスタイルを提案することも大きな役割であると考えております。それぞれのSCにおいても省エネ機器の導入や廃棄物の3R(リデュース、リユース、リサイクル)の促進、テナントが共同でSCに納品し業務車両を削減することによってCO2を低減するといった取り組みも始まっております。

第2はCSR経営の推進です。SCは地域の大切な財産であり、地域社会に愛されるための持続的な経営が求められますが、その為にはCSR経営の推進が必要不可欠です。昨今続発する企業の不祥事を目にすると、それらの殆どは最低限守らなければならない社会的なルールよりも、企業側の利益を優先した結果だと思います。特に食の安全に関して賞味期限や原料・原産地表示等消費者の判断に大きな影響を与える項目について、偽装表示が行われ、社会から糾弾されたのは大変残念なことです。SCにとりましても、単なる1テナントのことではなく施設全体に影響が出る可能性がある問題と認識し、事業活動の中にCSR経営を取り込むことこそが、社会の要望に応えながら、結果として利益を生み発展していく途であると考えます。

こうした状況を踏まえ、本年も当協会では会員支援や社会貢献へ資する取り組みを強化して参ります。明確なコンセプトのもと、地域の支持を受けて活発な運営をしているSCを表彰する「第3回日本SC大賞2008」の開催の他、4月からは、SCの経営者層の育成を目的とした「SCアカデミー」の第2期が始まります。また、更なる協会活動の充実化を図るべく、新たな目標・戦略課題を明確した上で「第3次SC協会運営改革計画」を推進していきたいと思っております。110年ぶりの抜本改革として注目されている新公益法人制度改革が始まる中、公益法人としてその果たすべき役割をしっかりと認識して、我が国SCのあるべき姿や方向性を探ることにより、豊かな生活づくりと地域社会への貢献を目指し、努力して参りたいと考えております。

最後になりましたが、会員の皆様におかれましては、本年も協会活動への格別のご理解、ご協力をお願いするとともに、実り多い素晴らしい一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

(社)日本ショッピングセンター協会

会長 木村 惠司


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